1120日(火)銀杏BOYZツアー2018 GOD SAVES THE わーるど@Zepp Osaka Bayside

 

日常で起こる些細なことから重大なことまで有象無象あっという間に駆け抜けた3ヶ月くらいだったと思う。818日に神山スキーランドホテルそばにおいてどついたるねんを観てその数週間後に彼女と別れた。わかっていたといえばそれまでだと思う。9月はミッドナイトクレイジーと仙人掌のライブを取っていたが心が身体に追いつかずどちらも干してしまった。ミッドナイトクレイジーで発売された坂本移動どうぶつ園のアルバム「金玉でビジネスする1の方法」が心の底からうらやましかったのだがオンライン通販されてしまうと途端に興味が半減してしまった。コレクターハートに火を灯していきたい。それでも当然買ったわけだが。注文、入金、その他の連絡においてこの時期はうーちゃんとのメールに癒された自分もいたのだ。9月は怒涛だった。思い出したくないことのほうが多いと言える。10月は盛り返した。

 

まず4日に山下達郎さんのライブを観るために久しぶりのフェスティバルホールへと向かった。なんと座席が前から3列目。当たり前だが客層が非常に非常に落ち着いている。これ以上のことはない。リニューアルされてから初のフェスティバールホール。現在大阪では最高の会場を用いたライブに気持ちはおのずと高まった。ほぼ定刻スタート。目の前のセットのドアが開き御大が現れると鼻の奥がツンとくるような感覚に襲われた。1曲目SPARKLEのイントロの出音から完全に決まった。達郎さんがギターを鳴らす音がアンプを通さず届く場所に自分がいるのだということを理解すると今のこの状況がどれほど奇跡なのかを噛みしめるのが精一杯だった。1曲目からブチあがって・・・と書いてみたところ達郎さんのライブをこの様な言葉で表現するのは如何なものかと思ったので訂正したい。1曲目から気持ちが高揚し過ぎて立っていたオーディエンスもいたようだが達郎さんが「まぁ私のライブ長いんで(笑)」と優しく忠告。そこから3時間超のパフォーマンス。全編を通してサービス精神旺盛な達郎さんに感動。なお達郎さんは現在フェスティバルホール公園回数が2位で1位は高橋真梨子氏とのこと。前期高齢者となりましたが元気高齢者としてまだまだ頑張りたいというお言葉も頂けました。

 

そして19日に坂本慎太郎氏を観るために2月以来の味園ユニバースへ。平日らしく19時会場20時開演。前の植え込み付近に座り開場を持つ。この人たちは普段どこに潜んでいるのだろうという風貌の人たちがわらわらと集まってくる。まさに味園というビルが持っているものをくったくたになるまで煮込んだ闇鍋みたいな空気だった。130番でイン。味園のステージ枠に座りビールを飲んで缶をゴミ箱へ。ボイスレコーダーを持っている人がいる。後々聴くか?それ。写真を撮る人が多い。後々見るか?それ。センター付近で待機。やがて開演。彼は本当に実在するのだなという印象。決して激しくない淡々としたライブであるが脱落者が大量発生。酸素が薄いのだろうか。実際かなり疲れが残った。そしてアンコールではグッド・ラックを披露。

 

1120日(火)

何となくレジェンドと謂われるような人のライブが続いたがこの人も最早レジェンドの枠に下半身くらいは突っ込んでいるのかもしれない。立地最悪のZepp Osaka Baysideにおいて銀杏BOYZを観る機会に恵まれた。前回の世界平和祈願ツアーから2年と少し。もはやテレビで見ない日はないくらいになっちゃった峯田っちを刮目せよ。なお対バンは台風クラブ。こんな奇跡ってあるんだと思った。当日はかなり早めに会場に着いた。風が吹き付ける場所での待機はまぁまぁきつい。平日5時半開場はノーマル社会人には苦行であろう。全然人がいないのか開場してから入場までがめちゃくちゃ早くて助かった。18時前にはイン出来たかな。センター付近の柵を余裕にゲット。しばらく待機してるとどついたるねんPAでお馴染み馬場さんがいた。馬場さんが観る場所なら音は間違いないだろうという謎理解をしながら開演を待つ。友人と合流。フロア前方はギチギチで後方は非常にゆとりあり。2800人くらい入ってるって言ってたけどあと200人は入れたね。整理番号3000以降を見てみたい。もっとカオスにしてほしい。取り返しつかないようなライブを観たい。退廃的な気持ちになる。ほぼ定刻スタート。台風クラブの登場。私はメロメロポッチ以来。あの日は本当に最高のライブだった。それ故に期待しかなかった。それなのに1曲目を忘れた。2曲目はついのすみかだったと思う。そんなことより前半は終始不思議な感覚に襲われていた。Zepp Osaka Baysideが異様に大きく見える。台風クラブがめちゃくちゃ小さく見える。界隈では批判する人がいない台風クラブ。もはや誰もそれを許さない空気だがこの日も本当にそう言えるか。終演後この日初めて台風クラブを観た友人に「文化祭のバンドかよ」と言われたが完璧な表現だと思った。そこにBasket caseのカバー「遠足」をやった事実がまたそこに重くのしかかってくる。1910分終演。セットチェンジ。1930分くらいに銀杏BOYZ開演。坊主にアディダスのセットアップを着た峯田。M-1「生きたい」は嫌だな~でも「生きたい」だろうな~と思ってたらやっぱり「生きたい」だった。中盤バンドサウンドの出音に圧倒される。しかしクリアだ。名盤「君と僕の~」や「DOOR」で確認出来るような汗臭さと荒々しさで作り上げられているステージではないと感じた。M-2で定番「若者たち」で完全なる昇天を遂げる。白い照明が全開で焚かれステージとフロアに境目が消えた瞬間だった。無数のダイバーが現れ、撒き散らされたペットボトルの水は照明と混ざり合う。暴れたいだけの人も、聴きたいだけの人も各々様々な思いを抱えながら。私は初めての彼女を思い出しながら。銀杏BOYZに委ねることで何とか消化してくることが出来た玉石混合フラッシュバックとの格闘。恍惚のままM-3「駆け抜けて性春」へとこれもまたスタンダードな流れ。今まで何度も聴いた曲。骨身にまで染みている曲。峯田の所作すべて。これまでに見たものが目の前で行われている不思議な感覚。M-4「エンジェルベイビー」新曲3部作より3枚目の披露。どこでも戦える曲。M-5で新曲「GOD SAVE THE わーるど」ツアータイトルにもなっている新曲をここで。歌詞で見る過去との対比に笑った。M-6「骨」新曲3部作より2枚目。安藤裕子さんの曲というイメージが強い。M-7「恋は永遠」新曲3部作より1枚目。めちゃくちゃ盛り上がった記憶がある。銀杏BOYZに新しいファンが付いているということに複雑な感情を抱かざるを得ない場面である。M-8夢で逢えたら」メロディーメーカー峯田渾身の1曲。何度聴いたかわからない。私のiTunesでずっと再生回数1位の曲。辛い時、苦しい時、楽しい時、飲みに行った帰り、常に私のそばにあった。M-9漂流教室M-10SEXTEENM-11「もしも君が泣くならば」M-12「東京」この曲は疑いようのない名曲。これほどまでに失恋を綺麗に描写できることに当時大学生だった私は驚いた。泣くかなと思ったけど全然泣かなかった。M-13BABY BABY」人と同じで曲も歳を取る、峯田が話すその言葉をまざまざと示す曲。M-14「僕たちは世界を変えることができない」本編終了後のまばらな「やるなら今しかねーべ」が響く。こういうのってどうやって始まったんだろう。EN-1「ぽあだむ」にて終演。MCも長くてメンバーがいなくなった話もあればかつて「恋と退屈」にも著していたファンの女の子たちと写真を撮った後にカメラを地面に叩きつけた壊した話もあった(めちゃくちゃ笑った)全編通して平和過ぎる印象だったけどこれが今の銀杏BOYZ